2018春 エシカル・コンシェルジュ講座第七回レポート

みなさん、こんにちは、メディアコミュニケーターの桑原です。
「ほたるの川のまもりびと」はもうご覧になりましたでしょうか。
8月5日は入間市産業文化センターで「いるまエシカルフォーラム2018」が開催されます。みなさまお誘い合わせの上、お越し下さいませ。

さて、今回の講座では株式会社ワンプラネット・カフェ取締役、サステナビリティ プロデューサーのペオ・エクベリさんにお越し頂き、【Sustainability in Reality – サステナビリティを形にしよう!〜スウェーデンとザンビアでの取り組み〜】をテーマにお話しいただきました。

ペオさんはスウェーデン出身の環境活動家で、これまで環境NGOのリーダーやジャーナリストとして活動してきました。日本では400回以上の環境問題の解決やサステナビリティについて講演したり、NHKのキャスターとして環境番組に出演したりしたこともあり、豊富な知識と経験の持ち主です。2008年にはイギリスBBCのWebページHEROでアル・ゴア元アメリカ副大統領やアルピニスト野口健さんと並び環境リーダーの一人として紹介されました。2011年に現在の事業「ワンプラネット・カフェ」で日本初フェアトレード認証のバナナペーパー作りを始めてから、ザンビアとスウェーデンと日本にオフィスを構え、忙しい毎日を送っています。

3つのオフィスは環境に配慮されるように作られており、エネルギーは太陽光と風力を使い、環境マテリアル、バイオクライマティック技術、リユース、リサイクルされた家具、バイオガスやバイオマス作ることができるシステムや節水システムなどなど、自分自身の家をサステナブルなものにすることで、オフィスから世界に持続可能なライフスタイルを発信しています。

日本は欧米の国とは異なり、なかなかエシカルや持続可能な取り組みが普及しませんが、ペオさんは人の行動原則が変わるのは他人の成功例が大きな影響を及ぼしていると確信しています。より多くの人に持続可能なライフスタイルを普及させることができれば、オーガニックジーンズやフェアトレード製品が従来の製品と同程度の価格帯になることも可能なのだそうです。

スウェーデンはSDGに関する国際指標のランキングで1位を誇ります。スウェーデンでは教育に持続可能な生活や消費行動について学んでいるので、日本含む他の先進国よりも環境や社会に対する意識が高い人が多いのだそうです。買い物ではなるべくラベル付き製品や環境負荷の低い家電を好んで選び、普段の生活で当たり前のようにアクションを起こす人が多いそうです。日本でフェアトレードコーヒーを注文すると、ほとんどの場合取り扱いがなく、それが何か説明する必要もありますが、スウェーデンではそのようなことはありません。

これをペオさんは原理原則という言葉を用いて説明してくれました。スポーツにルールがあるように、環境活動やエシカル消費もルールを知らなければ正しいアクションが起こらないのです。

原理原則を学んでいない私たちが持続可能なライフスタイルを実現させるために国連が打ち出した「WEHAB」という合言葉を参考にすることができます。

W=water (水)、E=Energy (エネルギー)、H=Health (健康)、A=Agriculture (農業)、B=Biodiversity (生物多様性)のそれぞれの頭文字をとってWEHABと覚えます。

この5つの分野に焦点を絞ることによって、ヨハネスブルク・サミットは地球環境を保護しながらすべての人間がよりよく暮らせるようにするための現実的な手段を定める野心的な、しかしながら達成可能なプログラムを創出することができます。事務総長は、「5つの分野で前進することができれば、自分たちが生きている間だけではなく、子どもや孫たちも享受できるような繁栄を実現するチャンスが生まれるでしょう」と述べています。

この原理原則が守られるとどのような社会が築けるのでしょうか。ペオさんは生まれ故郷であるスウェーデンを例に紹介してくれました。

私たちが旅行に行く際に必ず空港を利用しますが、私たちが入国する前からエコアクションは始まります。スウェーデンに本社を構えるスカンディネヴィアン航空は空港の滑走路着陸に向け、エンジンをほぼ停止させた状態のアイドリングで高度を下げ到着する「グリーンランディング」を導入することでCo2削減に貢献します。

ストックホルム国際空港では2020年までに、CO2排出量100%削減することを目指しています。
空港で走る従業員用車両はバイオマスエネルギーで走り、ダウンタウンに向かう電車には風力エネルギーが使われています。電車はダウンタウンに向けて橋を渡りますが、この橋の一部には分別された缶をリサイクルしたものが使われています。

ダウンタウンに着くと駅からホテルまでタクシーに乗って移動しますが、このタクシーを動かすエネルギーにはコーヒーかすなどのバイオマスエネルギーが使われています。

テルの食事でオーガニック料理やフェアトレードコーヒーが用意されるのはスウェーデンでは珍しいことではありません。スウェーデン料理で有名なシーフードレストランではMSC認証が取得された魚が使われています。

スーパーマーケットに並ぶ商品の1〜2割は環境ラベルです。

マクドナルドに次いでスウェーデンで市場シェア2位を誇るファストフード店「マックス」では全てのエネルギーを風力発電で賄っており、メニューには風力バーガーまであるくらいです。

食べ終わった後は包み紙をゴミ箱に捨てますが、ここにもエコな取り組みが。
ゴミ箱にはソーラーパネルが設置されており、ゴミが溜まると自動的に圧縮して容量を増やしてくれます。これによりゴミ収集車が回収にくる頻度を減らし、CO2削減に貢献します。また、ゴミ箱にはセンサーがついており、容量がいっぱいになると収集のタイミングを教えてくれます。
さらに驚くことはゴミ収集車のエネルギーがゴミであるということです。もはやバック・トゥ・ザ・フューチャーの世界です。

ペオさんによると、1kgの生ゴミは車を2km走らせることができるだけのエネルギーを生み出すことができるそうです。化石燃料に頼らずとも、私たちは風や太陽、食料を活用することでエネルギーを生み出すことができるのです。こうしたエネルギーや資源を有効活用するためにスウェーデンの人々は毎日100種類以上のゴミを分別します。

スウェーデンにはまだまだ魅力的なエコアクションが多く、疑うことなくエコフレンドリー先進国といえます。日本が見習う点は多いでしょう。ワンプラネット・カフェではエコアクション先進国スウェーデンやバナナペーパー生産国であるザンビアの視察ツアーを企画しているので、もっと知りたい方は、このツアーに参加してみてはいかがでしょうか。

さて、それではスウェーデンはどのようにして、ここまで人々の意識が高まっていったのでしょうか。ペオさんは現行の政治体制に疑念を抱いた若者が環境党を立ち上げたことが転換点になり社会のあり方が変容していったと言います。
若者が声をあげたことで、与野党にプレッシャーがかかり、社会が少しずつ環境を配慮したものへと変容していきました。ビジネスセクターでも環境活動がお金になることに気づき、こうした需要を満たす事業が徐々に増えていったのだそうです。

現在、私たちが暮らす地球には人口76億人が存在し、一年で地球が生み出すことができるエネルギーの1.7個分のエネルギーを消費していることが研究で明らかになっています。地球の資源は有限で、私たちの銀行に入っている残高のように、使えばそれだけ減っていきます。1.7個分ということは、私たちの生活は地球に借金をしながら成り立たせているということです。資源を使い続けて返済することを怠れば、資源やエネルギーは減っていく一方です。スウェーデンでは使った地球資源の埋め合わせをしなければ環境泥棒という不名誉なレッテルを貼られてしまうのだそうです。

これまで私たちが地球資源の返済を怠ってきたことは言うまでもありません。
1952年から世界の人口が95%増加し、世界の動物の種が52%も減りました。
1年間で日本の三分の一相当の森林が地球から消失しています。
日本人は1日に平均約300kgのゴミを排出しています。
地球上の動物は日毎に50種類が絶滅しています。
最貧困にあえぐ人々は10億人いると言われています。

このように地球には問題が山積みです。
こうした問題を共有するために、1972年に環境問題についての大規模な政府間会合(国際連合人間環境会議)が開催されました。これまでリオデジャネイロやヨハネスブルグで開催されてきましたが、第一回目の開催国はスウェーデンでした。

サステナビリティに関する国連の定義では自然、人間、経済の三つの柱が大切だと言われていますが、これらを多くの人々がアクションしやすいようにまとめたものがSDGsです。2030年までに世界を変えるための約束で、このデザインはスウェーデン人によるものだそうです。

SDG INDEX & DASHBOARDSが発表したSDGs Index2018によるとSDGsへの取り組みは156カ国中、スウェーデンが1位で、日本はイギリスに次いで15位でした。実は日本も比較的上位におり、SDGsに積極的に取り組んでいるのですね。

さて、この地球上で、地下深くから化石燃料を掘り出し、ゴミを捨てるのは人類のみです。動物が出す全ての排泄物はなんらかの形で地球に回収され、巡り巡って資源となりますが、人間は地下深くから化石燃料を掘り出し、地上に温室効果ガスを撒き散らします。唯一人間だけが地球が回復できる以上に資源をとります。
スウェーデンの科学者が持続可能な循環型社会を目指して、動物を参考に、自然のルールを発見しました。
① 自然に返すことができる以上に取らない
② 地下・地上の資源は異なる
③ 生物多様性をまもる
以上の3つを守ることで、環境に優しい生活ができるとペオさんは言います。中でも特に印象に残ったのが、②地下と地上の資源は異なるという、いわゆる「地下・地上ルールでした。」地上で生み出される資源はどこかで回収されプラマイゼロになるという考えから使用しても問題がないが、地下に眠る化石燃料(温暖化の原因)を使用することは地上に存在していなかったCO2を排出することになるので、地球環境に悪影響であるというものです。地下から吸い出せば吸い出すほど、環境にどんどん負担をかけてしまうのです。私たちが普段使っているボールペンは地下から吸い出した化石燃料で作られていることがほとんどです。そのほか多くの製品が化石を原料に作られているので、私たちは生活を考え直す必要がありそうです。

スウェーデンや多くのヨーロッパの国々ではバイオ製品と呼ばれるものが普及しています。これは地上の資源を利用したということを意味しており、地下地上ルールに従えば地球環境に影響がないと言えます。(バイオ(bio)はラテン語で「命」という意味)

他にも環境や社会に優しい買い物をするために便利なのが、環境ラベルです。これについては、これまでの講座でも学んできましたね。消費者は商品を選ぶのにわずか2〜3秒で判断するそうなので、環境ラベルを探す手間と時間をかけさせないことや選びやすいことが大事なのだそうです。

スウェーデンでは学校教育で環境ラベルについて勉強するようで、認知度や信頼度はかなり高いそうです。第三者機関による認証なので消費者も安心して選ぶことができ、積極的に購入に結びつくのだそうです。

今回の講座から私たちの消費スタイルはもちろんのこと、持続可能な社会や環境への理解を深めることができました。

次回の講座は8/4 (土曜)
エシカル講座2017年秋の受講生の皆様にお越しいただき、【コンシェルジュたちの報告:多様なエシカルの実践の形】をテーマにお話ししていただきます。本当にエネルギッシュな方が多く、積極的にエシカルを実践しています。私個人的に尊敬する方々ばかりなので、皆様とまたお会いできることを楽しみしています。今後エシカルコンシェルジュとして御活躍なさる今季受講生の皆様にとっても、アクションを起こした身近な存在として意見交換をしていただきたいと思っております。

次回の講座(第9回)
8/4 (土曜)【コンシェルジュたちの報告:多様なエシカルの実践の形】
●三橋康司さん (日本ロレアル株式会社 カスタマーサプライチェーン本部デマンドプランナー)
●古橋哲朗さん (株式会社わらわら 執行役員COO)
●ユニット“melissa” 石井樹理さん(空水土coup mead 副代表)&渡邉夏子さん(sonofu代表、AEAJ認定アロマテラピーインストラクター)
(第8回については、台風の影響で年内に延期させていただきました。)

次回の講座でみなさまにお会いできることを楽しみにしています。


いるまエシカルフォーラム2018登壇のお知らせ

【いるまエシカルフォーラム2018のお知らせ】

埼玉県の入間市で、エシカルフォーラムが開催されます!
このフォーラムの主催者はエシカル・コンシェルジュの卒業生である田中新吾さん。
彼は今、埼玉県入間市を拠点に「エシカル」や「持続可能な営み」を広げる活動を行なっていらっしゃいます。
この活動の始まりを祝して、今回代表末吉もフォーラムに登壇させていただくことになりました。
東京からも参加できる距離なので、ご興味ある方はぜひ♪

◆いるまエシカルフォーラム2018
日時:2018年8月5日(日曜)14:00~16:30 
場所:入間市産業文化センター第2集会室 
埼玉県入間市向陽台1-1-7  入間市駅(南口)下車 徒歩約12分
参加お申し込みフォーム(参加費無料)
主催:一般社団法人ECEF
お問合せ先:info@ecef.or.jp
いるまエシカルフォーラム2018サイト



2018春 エシカル・コンシェルジュ講座第六回レポート

みなさんこんにちはメディアコミュニケーターの桑原です。いよいよ夏休みに入り、行楽シーズン到来です。皆様は今夏のご予定はもうお済みでしょうか?

さて、今回は国際環境NGO350.ORG ジャパン代表の古野真さんにお越しいただき、エシカル金融と地球温暖化についてお話いただきました。これまで買い物を通じてサプライチェーンの裏側にある問題を解決することを中心に講師の方からお話がありましたが、今回の講座ではお金の預け方についてのお話でした。

350.orgは気候変動の深刻な影響を回避し、安全で公平な社会を実現することを目標に、2008年に米国の大学生によって結成された団体です。現在は世界20カ国以上に支部があります。古野さんは3年前に日本支部を立ち上げ、「市民の力」「お金の流れ」「エネルギー転換」に焦点を当て、エシカル金融、ロビー活動、セミナーや勉強会など幅広く活動しています。

さて、これまでエシカルを様々な社会問題や、ソーシャルアクションに結びつけて学んで来ましたが、イギリスのエシカルコンシューマー主筆のロブ・ハリスン氏によると「エシカル消費」をムーブメントにした活動には5つのステップがあり、それぞれ①バイコット②調査③エシカルな企業との連携④認証ラベル⑤ランキングなのだそうです。

ご存知の通り、バイコットはエシカルでない企業の商品を買わずに、社会、環境、人に配慮した製品を積極的に買っていくことを言いますが、私たちが銀行に預けるお金がどのように使われるかについて考えたことがある人はいるでしょうか。

通常、私たちが銀行にお金を預けると、銀行が厳選した企業に融資されていき、その配当金が利息というかたちで私たちの講座に入金されるようになっています。この利息を生みだすために銀行ではあらゆる企業や事業に融資が行われているのですが、私たちが実際に投資先を知ることはありません。私たちが知らないところで私たちのお金が環境破壊を生み出しているかもしれないのです。

そこで350.org ジャパンは日本の銀行の融資状況について調査を行いました。
日本の197団体が融資の引き受けを通じて、石炭や石油ガス会社、原発リスクに関わる融資を行なっている銀行を調べたところ、みずほ銀行は化石燃料に3兆円を貸し出していたことが明らかになりました。これは東京オリンピックに匹敵するほどの金額です。また、みずほ銀行や三井住友銀行なども原子力発電関連事業に融資を行なっていたことが明らかになったのです。

こうした融資はときに遠く離れた国の人々の生活を苦しめることになります。例えば米国の企業、ダコタアクセスは先住民が住む土地、そして彼らの水源となっているミズーリ川に石油パイプラインを通そうとしています。このパイプラインが完成すれば、何千人もの飲み水が汚染されることになります。
残念なことに三菱UFJ並びにみずほ銀行は2016年8月2日、部族がパイプラインの停止を求めて訴訟を起こした6日後にこのプロジェクトへの多額の融資に調印しています。

自然資源に恵まれたベトナムでは、外国の投資家や企業にとって魅力的な場所として、数多くの石炭火力発電所が建設されています。一方で、発電所から排出される石炭灰の塵は地域の環境やそこに住む人々の健康を苦しめ、廃棄物の海への投機が海洋生物や食べ物を汚染しています。一部の人の利益のために慎ましく生活を行なっている現地民が犠牲になっているのです。残念なことにこちらではJBICや東京三菱UFJ銀行がビンタン石炭火力発電所に融資、JBIC・みずほ銀行・ソシエテジェネラル東京支店がハイフォン石炭火力発電所に共同で77億円もの巨額の共同融資をしています。

こうしたお金の出所は私たちが銀行に預けたお金であるので、もはや他人事ではありません。一人一人の意識が変われば、こうしたエシカルでない事業への融資はなくせるのです。とある銀行のCSR担当によると、こうした事業が可能なのは現地の環境法令には触れていないため、融資としてはなんら問題がないそうです。しかし大規模な融資を決定する際には該当地域のコミュニティに確認を取ることが条件になっており、国の利益のためか、そのコンサルテーションが行われないまま開発が進んでいる現実があります。

こうした状況を変えるために再度、受講生同士での話し合いが行われ、まずは自分の意識を変え、身近なところから変化を訴えることが必要だという意見や、預金に限らずに、アルバイトや学費などの振込先口座を変えてもらうようなアクションも可能という意見が出ました。

国連環境計画からも世界の平均気温上昇を1.5~2℃未満に抑えるという目標を達成するためには、石炭火力発電所の新規建設をやめ、既存施設も早期に閉鎖することが極めて重要だと発表されています。

石炭火力発電への融資制度はもはや世界の潮流となっており、緩厳はありますが、ヨーロッパの銀行の多くが廃止を目指して何かしらの方針を定めています。一方で邦銀の多くに方針がありません。

私たちにできることは、環境や社会に有害な事業に融資しないように声をあげ、エシカルな事業に融資している銀行にお金を移すことです。これはダイベストメントと呼ばれるアクションで、地球や社会に優しくない事業との関係を打ち切ることでより持続可能な世界を築こうとします。主に化石燃料や原発からお金を引き上げるこの運動は世界中で行われており、これまで個人から団体まで幅広くアクションがされてきました。教育、宗教、財団、都市、保険、年金などなど、世界76ヶ国、893団体 約680兆円がダイベストされました。

ここで私たちにできることを考えるために受講生同士で再度グループワークを行いました。テーマは①「地球にやさしい銀行選び」に参加するとしたら、どこから始めますか?②周りの友人・家族・学校・職場で広めるなら、どのように人に伝えますか?というものでした。みなさん質の良い議論ができたようで様々な意見が飛び交いました。

●銀行融資が化石燃料に結びついているのは、今回の話の一つの切り口で、水力発電ですら環境負荷があるように生産するにはエネルギーを要します。そういうものを総合的に評価してくれる基準のようなものがあれば、理解されやすくダイベストメントも進むのではないかと思います。

●ただ配布資料を見て闇雲に環境に優しい銀行を選ぶのではなく、自分自身でその銀行が環境、社会、人のどこに厚みを置いているのかを理解することが大切なのではないかと思った。また、人を変えることは容易いことではないので、まずは自分から変化を起こし、インフルエンサーのような存在になれたらと思う。

●三大バンクもCSRレポートを見ると社会的に素晴らしい活動をしているので、そういう二面性も理解することが重要なのではないか。

●今の時代、お金を上手に使うのも難しいし、上手に預けるのも難しい時代になりました。預けたお金を意義のあるものに使い、「生き金」にすることで初めてお金が社会性を持つのだと思う。何を買うかも大事だが、どう使うかを考えたい

●ゲーム感覚でお金に関することをしっかり考える教育が進めばいいと思う

ほとんど誰もが持っている保険や年金でも資産運用という視点では、このダイベストメントの活動に結びつきます。銀行に預けている預金だけでなく、投資信託でもESG投資を意識することで、地球温暖化や生物多様性、従業員の健康や女性の活躍、公正な競争などに貢献することができます。

ダイベストメントは①銀行を選ぶ ②口座を乗り換える ③ダイベストメントの報告のスリーステップでできるので、すぐにでもできるアクションではないでしょうか。銀行選びには350.org ジャパンが公開している「地球にやさしい銀行?」のリストを参考にすると良いでしょう。ホームページでは著名な人のダイベストストーリーを見ることができ、講座ナビゲーターを務める末吉も掲載されています。

次回の講座は7月28日(土曜)
特定非営利活動法人おてらおやつクラブ代表理事、安養寺住職の松島靖朗さんにお越しいただき、【「てばなす」の実践 「おてらおやつクラブ」の現場から】 をテーマにお話しいただきます。

初講師ということで私もこれから楽しみです。


2018春 エシカル・コンシェルジュ講座第五回レポート

こんにちは、メディアコミュニケーターの桑原です。
梅雨が明けて本格的に夏到来という感じですね。 気持ちのいい天気が続いたかと思えば、中国地方を集中豪雨が襲い、甚大な被害がありました。ため池が決壊して更なる洪水が起こる二次被害も発生しており、とても心配です。被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。

さて、第5回目の講座では認定NPO法人アニマルライツセンター代表理事の岡田千尋さんにお越し頂き、「エシカル消費と動物への配慮とは」をテーマにお話いただきました。

アニマルライツセンターは、主に人間の支配下で苦しむ動物の苦しみを解放するために活動を続けている認定NPO法人です。動物との穏やかな共存を目指しています。

まず、アニマルライツとは動物がその動物らしくいられる権利のことで、人間が動物を管理・利用することを前提にするのではなく、動物本来の生態・欲求・行動を尊重することをいいます。しかし残念なことに日本では動物の本来の姿を否定するようないい加減な飼育や管理がされていることが多いそうです。例えば、とある動物園で飼育されていたチンパンジーの檻は10畳ほどのコンクリート詰めで、遊具はぶら下がったタイヤ一本のみという非常に簡素な状態でした。

本来、チンパンジーの遺伝子は人間に近いと言われており、普段は20〜100匹ほどで集団生活をしたり、その中には階級社会があったり、仲の良いグループができたり、仲間同士で駆け引きをしたりするなど、人間と同じくらい感情表現が豊かです。稀に戦争をしてしまうような残酷な一面や、大事に子育てをする一面なども持ち合わせており、人間に劣らず多様な習性を見せる動物です。

私たちの多くは、これまでの人生で当然のごとく自由に走り回って、友人と遊んで、恋をするなど充実した日々を過ごしていますが、動物園で飼育されているチンパンジーの多くはそれとはかけ離れた狭く退屈な檻の中に閉じ込められているのです。

岡田さんはこの事実に強い衝撃を受け、人間の支配下で苦しむ動物の苦しみを解放するための活動を始めるようになりました。

悪事を働き牢屋に入れられている囚人でさえ、知人との手紙や面会、隣の独房の囚人との会話など、制限されながらも最低限のコミュニケーションを楽しみにしているというのに、動物園の動物たちはそれすらも許されていなかったのです。

とくしま動物園には二頭の象がいました。マギーとランガです。二頭は同じ時期にこの動物園にやってきたのですが、2008年にランガが死んで以来、残されたマギーは約10年間、他の象とのコミュニケーション取ることなく孤独な生活を送っていました。
日本ではまだまだ取り組みが遅れていることですが、世界のスタンダードとしては年老いたゾウはサンクチュアリと呼ばれる擬似自然保護区に移されます。ここではゾウの本来の習性を尊重した環境で余生を快適に過ごせるように配慮されている施設です。人間でいうところの老人ホームといったところでしょうか。幸いなことにマギーも国内では最高レベルのサンクチュアリに移されることになったそうですが、国内最高といわれるこの施設でさえも、海外のサンクチュアリと比較すると生態学的な必要が十分に満たせていないと批判されており、日本はまだまだアニマルウェルフェア途上国だということが思い知らされます。

動物園やサンクチュアリ以外にも、近年注目を集めるフクロウカフェも海外からの批判の対象になっています。フクロウカフェとはフクロウやミミズクなど猛禽類と触れ合えるカフェのことを言いますが、ここでは動物の飛行を防ぐために足に鎖がかけられています。言わずもがな、人間(お客さん)に危害が及ばないための対策ですが、人間の都合のいいように動物の自由を制限、またはコントロールする行為がヨーロッパからの観光客から虐待だと批判されています。

さらにニュースでは年に数回、山から動物が降りてきたことが報道されますが、そのたびに地元の人々は恐怖に怯え、保健所や警備隊が躍起になって捕獲、駆除しています。たとえ体の小さい動物であっても恐怖からか、遭遇した本人には実際よりも大きく見えてしまうようで、ニュースでは事実を誇張したような発言も見かけます。一昔前は私たち人間が、山にお邪魔するという立場であったのに、いつから人間はコントロールすることのできない動物に恐怖を怯えるようになってしまったのでしょうか。

アニマルライツセンターは動物との共存を目標にアニマルウェルフェアを向上する活動を続けています。

しかし、私たちはこれまで動物と触れ合うことで動物への理解を育んできました。こうした教育活動も妥協せずに動物たちにとって理想的な環境を作りあげることなどできるのでしょうか。実は、映像の力で動物との触れ合いを実現しようとするプロジェクトがあります。ライトアニマルと呼ばれるこのプロジェクトは屋外、屋内の壁面にクジラやイルカを実物大で投影するもので、捕獲を望まない水族館や博物館に勧められています。広大なシステムや広い敷地、大型設備や多くの人員も、複雑な許諾も必要ないこのシステムは病院などの医療施設や養護施設でも展示することができるため大変注目されています。

とある動物園では動物のエンリッチメントを高めるために、消防ホースをアップサイクルしたハンモック作りをしています。動物行動学を尊重し、クマ本来の動きを再現できるようになっています。

動物の生態・欲求・行動を尊重し、本来の動きを実現できるように配慮することは、もはや世界のスタンダードとして求められています。大型の動物も無理やり移動させるのではなく、映像やテクノロジーの力で再現することで、教育と動物配慮の両方を妥協することなく目的を果たすことができます。動物を支配しようとするのではなく、尊重しながら共存することが今後はさらに重要視されていくことでしょう。

動物園だけでなく畜産動物が虐待を受けているケースもたくさん存在します。
採卵鶏を例に挙げるとバタリーケージと呼ばれる檻に閉じ込められ、首を動かす以外の自由を奪われています。人間が効率よく卵を収穫するために考え出されたシステムですが、鶏も他の動物同様、本来の生態や行動を持っており、砂浴びをしたり、足で穴を掘って土の中にいる虫を食したり、仲間から隠れて卵を産んだり、オスはメスの出産を守ったりします。日本の工業的畜産ではそうした動物の行動欲求を完全に無視し、動物たちの自由を奪います。劣悪な環境に入れておきながら死ねばすぐに焼却炉に放り込んでしまうこともあるようで、命をぞんざいに扱うところから日本の畜産業は完全に工業化していると言えます。

デビーキングという生まれたての雛鳥のくちばしを切除したり、と畜場での夜間放置が原因で野生動物から無防備に攻撃を受けてしまったり、意識が残ったまま熱湯処理をしたり(欧米ではスタニングと呼ばれる気絶処理をすることが義務付けられている)と、ずさんな管理は未だに残っており、現場で働く労働者の意識改革は不十分です。

幸いなことに海外では大手企業を中心にバタリーケージの使用を廃止する動きが進んでおり、欧米やインド、ブータンなど多くの国でケージフリー化が進んでいます。しかしその一方で、 日本ではこれを廃止する動きが一向に見えてこない現状があり、とても残念です。

ヨーロッパのスーパーマーケットでは当たり前に平飼いの卵を購入することができ、そのためのコーナーも設けられているのですが、日本で平飼い卵を購入しようとするとインターネット、または限られた店舗でのみの販売となっています。畜産における動物保護レベルでは日本は中国やブラジルよりも低いランクに位置づけられているそうです。

乳牛や豚の飼育でも日本ではアニマルウェルフェアに反した管理がされているようで、動物の自由を拘束したり、母親から子どもを取り上げたり、母親の目の前で子どもの角や尾っぽを無麻酔で切除したりと無慈悲なシーンが多く見られます。

畜産と持続可能性は密接に結びついており、Worldwatchによると畜産によるCo2 排出量は325億6400万トンあり、年間総排出量の51%を占める地球温暖化の最大の原因だと言われています。特に搾乳牛がもっとも地球温暖化ガス排出するようで、Co2の25倍もの地球温暖化効果があるといわれているメタンガスを一頭あたり132kg/年も排出するようです。畜産動物による地球温暖化効果は配布されたプレゼンテーションを参照していただきたいのですが、数値だけでも食肉が占める地球への温暖化効果や森林破壊の問題など、食肉と自然環境は関連性がかなり高いことがわかります。

こうした中、ポール・マッカートニーがミートフリーマンデーというキャンペーンを打ち出したり、ヴィーガンフレンドリーな学校が急増したりと意識のある層から少しずつ変化が起こっています。日本のベジタリアン、ヴィーガンの人口は海外と比べて多いとは言えませんが、アニマルライツセンターの調査によるとアメリカとほぼ同じ割合で、少ないとも言えないようです。その証拠に東京大学や京都大学をはじめとする多くの大学でヴィーガンメニューが開発されたり、畜産物を一切使わないメニューを提供するレストランが次々に誕生したり、大豆ミートを販売するスーパーマーケットが増えてきたりしました。

アニマルライツセンターは人間の支配下で苦しむ動物の苦しみを解放するだけではなく、アニマルウェルフェアを通じて、動物の生態に配慮した飼育環境の構築や、環境問題の解決にも取り組んでいます。今回の講座で日本のずさんな飼育環境を知り衝撃を受けたとしても、昨日まで肉食であった多くの私たちにとって、明日からすぐにベジタリアンやヴィーガンになることはそう簡単なことではありません。しかし少なくともミートフリーマンデーを実践し、一週間に一度でも食肉を控え、動物のことを考える日を設けることもできます。卵を買う際はバタリーケージのものは選ばずに、平飼いのものを選ぶなどバイコットをすることで、動物に配慮した畜産農家のポジティブな変化を応援することができます。私たちには一日3回、未来と動物を救うチャンスがあるのです。

今回のレポートも少し長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の講座は7月14日(土)、株式会社ワンプラネット・カフェ取締役、サステナビリティ プロデューサーのペオ・エクベリさんをお呼びして、【Sustainability in Reality – サステナビリティを形にしよう!〜スウェーデンとザンビアでの取り組み〜】をテーマに講演していただきます。
ワンプラネット・カフェはフェアトレード製品の生産や、バナナペーパーの生産を行っており、実はエシカル協会で使っている名刺もこのバナナペーパーを使っています。講師としてお呼びするのは今回が初めてなので、どのようなお話をお聞きすることができるのか、今から楽しみです!

それではまた次回の講座でみなさまとお会いできることを楽しみにしています!


2018春 エシカル・コンシェルジュ講座第四回レポート

こんにちは、メディア・コミュニケーターの桑原です。季節の変わり目で気温の変化が著しかったり、暑い日が続いたり体温調整が大変です。ワールドカップを観ていて寝不足になり、熱中症になる人も多いそうなので、こまめな水分補給と体調管理をしっかりと行なっていきましょう!

さて、第4回目の講座ではETHICAL FASHION JAPAN代表の竹村伊央さんから【私の服は誰がつくったの?ファッションで考えるエシカルな形】をテーマにお話しいただきました。

エシカルファッションというと海外のものというイメージが強いですが、本格的に興隆し始めたのは2003年頃のことで、日本では2011年の東日本大震災以降に注目されるようになりました。

竹村さんは幼い頃からファッションに強い興味があり、高校時代から服飾系の学校に通っていました。高校を卒業するとすぐに渡英し、イギリス発ファッションブランドでエシカルファッションムーブメントをリードしてきたブランドの一つ「Junky Styling」でのインターンシップを経験します。2003年から2006年にかけては大学でFashion Promotion Illustration科を専攻し、ビジュアルコースやビジネスコースでファッション業界を志ながら勉強しました。フリーのファッションスタイリストとしての活動も顕著で様々な媒体の雑誌に参画するなど日本でエシカルファッションが注目される以前から既に自身の作品を作っていました。2007年にはエシカルファッションブランドを使用したスタイリング雑誌「Sublime」のファッションページを担当していました。
2010年に日本に帰国すると日本で「エシカルファッションを『当たり前』に」を合言葉に、2012年から自身でEthical Fashion Japanを立ち上げました。

一般的に洋服は栽培→紡績→染色→デザイン→縫製→販売→消費者という長いプロセスを経てようやく製品化され、私たちの手に届きますが、こうした長いサプライチェーンの中では一部の人の利益のために、安売りや買い叩きが発生し、末端の生産者の多くがしわ寄せを受けてしまう問題があります。

エシカルファッションジャパン(以下EFJ)ではこうした問題を解決するためにエシカルファッションを定義する9つの指針を設定しています。

① 不当な労働環境/フェアトレード
問題点:不当な労働環境
グローバル化する経済のしくみにより、経済的に弱い立場の途上国との上下関係ができたことから、強制労働や児童労働といった搾取労働が起っている。
解決策:フェアトレード
対当なパートナーシップに基づいた取引で、不当な労働環境をなくす。①認証を受けたフェアトレード②十分な生活資金や適切ではたきやすい労働環境を確保する。などが含まれる。

② 環境汚染/有機栽培
問題点:環境汚染
生産過程で使用する農薬など化学薬品等の影響で土壌や周辺の環境そして、生産者自らの健康被害が起っている。
解決策:有機栽培
有機栽培で生産された素材のこと。原則、製造工程を通じて認証機関や国家が設けた原則な基準と実地検査をクリアしたものを指す。

③ 大量生産大量消費/廃棄回収と使用
問題点:大量生産大量消費
国内で発生する繊維廃棄物は年間で170万トンともいわれており、全廃棄物の2%を占める。未使用の布や衣料の方が使用済みの衣料より多く無駄が出ている現状がある
解決策:廃棄回収と使用
捨てられるはずだったものを活用する。「アップサイクル」とは質の向上を伴う再生利用のこと。

④ 使い捨て文化/持続可能素材 
問題点:使い捨て文化
使い捨て文化の定着により、再利用されずに新しいものを使用する傾向か強くなっている。そのスピードは日々加速し、ごみの量が増え続けてている。
解決策:持続可能素材
持続可能で環境負荷がより低い素材を活用すること。生地では特にリサイクル繊維、エコな科学繊維、エコ加工を取り入れることを指す。

⑤ 伝統工芸の衰退/伝統技術
問題点:伝統工芸の衰退
近代化とともに海外生産・機械化による大量生産が主流になり、文化とともに、伝統技術が世界各地で衰退している。また伝統工芸師の継承者も育っていない。
解決策:伝統技術
各国の伝統的な技術を取り入れ、文化を含めて未来へ伝える取り組みのこと。①熟練の職人による制作②伝統的な技術を取り入れる③ヴィンテージ品の活用を指す。

⑥ 海外生産の増加/地域生産 
問題点:海外生産の増加
アパレル産業のサプライチェーンにおいて海外移転・依存が高まるにつれ、産業の空洞化、それによる技術の流出が問題視されている。また日本国内では主要都市に人口が集中し、地方の過疎化が深刻化している。
解決策:地域生産
「MADE IN ○○」のこと。地域に根ざしたものづくりで地域産業・産地を活性化させ、雇用の創出、技術の伝承と向上を指す。

⑦ 動物虐待/動物配慮 
問題点:動物虐待
ファッション製品の使用される毛皮や皮などは、本物が高価な値段で売買されている。こうした需要の高まりとともに、命を落とし破棄される動物が増えていく現状がある。
解決策:動物配慮
なんらかのかたちで「ANIMAL RIGHTS (動物の権利)「ANIMAL WELFARE (動物の福祉))に配慮した製造を指す。

⑧ 二酸化炭素排出、ごみ問題/ごみ排出削減
問題点:二酸化炭素排出、ごみ問題
輸送時に排出する二酸化炭素の増加。また、生産過程が多いのがアパレル産業の1つの特徴ですが、この中で当たり前のように出しているゴミや無駄が改善できるのではないか?という提案。
解決策:ごみ排出削減
製造工程や着用時での無駄を削減する。カーボンフットプリントの削減,3Dプリンティング技術,ゼロ・ウェイスト・デザイン,着用時のCO2を削減する取り組みなど。

⑨ 格差社会/社会的貢献、寄付
問題点:格差社会
格差の広がりによるしわ寄せが立場の弱い人々に押し寄せ、国内外問わず貧困問題が深刻化しています。 
解決策:社会的貢献、寄付
チャリティーやボランティアなど。NPO/NGOへの寄付(物資・金銭)ビジネスモデルを生かしての支援・雇用創出など、自社のリソースを生かした取り組みのこと。

廃棄されるものを新しい製品に作り変えることをリサイクルと呼びますが、元の製品の特徴を活かして高品質の製品に作り変えることはアップサイクルと呼ばれます。破けて使い物にならなくなった軍用パラシュートから生地を切り出し、カジュアルなバッグやハンモックに作り変えることができます。人の命を預かるパラシュートだからこそ、かなりの強度が期待でき、これが付加価値となります。

フィリピンで活動するNGOでは貧困層の人々が廃棄されたジュースの容器でポーチを作っているところがあります。ジュースのパッケージデザインを活かした可愛い外見と、貧困地域に雇用を創出することができることが付加価値となっています。

ダウンを洗って布団に入れて使い直すというグリーンダウンプロジェクトやポリエステルを繊維にしてTシャツにするなど、使い捨てを減らすために活動する企業も続々と誕生しています。

ファクトリエでは日本の伝統技術を活かし、アパレルの国内生産率を復活させたいという思いからメイドインジャパンのものづくりをしています。

andu ametでは人々が羊を食べた際に廃棄される皮を使って、ポーチやカバンを作っています。グッチやアルマーニでは毛皮は一切使わないことを宣言しており、この動きはエコファーとして日本でも少しずつ浸透している。

エシカルファッションをめぐる取り組みは近年続々と誕生しており、日本社会にも少しずつ浸透しつつあるようです。

SNSやメールを媒体として洋服の生産背景を尋ねる「Who Made My Cloths」というキャンペーンは2013年に起きたバングラデシュの縫製工場の崩落事故がきっかけに始まりました。行き過ぎたファストファッションに警鐘を鳴らす運動で毎年4月24日の週に行われます。このアクションは2018年には日本を含めた90カ国で行われました。世界では103,000のSNS投稿がポストされ、毎年参加者が増加するとともに、参加国もどんどん増えているのだそうです。
皆さんも生産背景について関心を抱き、「Be curious, Find out, Do Something」を合言葉にファッションレボリューションに参加してみてはいかがでしょうか。

そのほか、自分がエシカルコンシューマーになるためにどのようなアクションができるのか、受講者同士で話し合い、意見交換をしました。

新しいものを買うだけでなく、今あるものを大事に使ったり、借りたり、交換したり、古着を選んだり、自分で作ることでも手に入れることができるなど様々な意見が出ました。エシカルコンシューマーではエシカルな消費行動5つを難易度順に分類しており、いくつかの意見はこれに近しいものがあると竹村さんは言います。
① 自分の持っている服の価値を理解し、ケアをしよう
② ベターな選択をし、買い物の量を減らしましょう。自分が100%好きなものだけを買おう。
③ 丈夫で長持ちするクオリティーの高いものを買いましょう。
④ 古着やヴィンテージを買いましょう。
⑤ エシカルなブランドをサポートしましょう。

今回の講座ではエシカル消費をするための指針やエシカルアクションの共有を行うことができました。講座参加者の方はすでに行動を起こしている人がほとんどかと思いますが、今後はまた別の視点を持ち、新たなアクションに結びついたら幸いです。

さて、次回は国際環境NGO 350.ORG ジャパン代表の古野真さんをゲストスピーカーにお招きし、「エシカル金融と地球温暖化」についてお話いただきます。

前回の講座では銀行に預けたお金が衝撃的な使い道をされている(かもしれない)ことについてお話くださり大変好評な講座でした。今回はどのようなお話を聞くことができるのか僕も今から楽しみです。

では!