INTERVIEW

株式会社わらわら

エシカルなスポーツジム!その秘密は社員にあります。今月は会社全体を巻き込んでエシカルを推進している埼玉県にある総合スポーツジムwaterwaterの執行役員 COO古橋さんにお話を伺いました。

株式会社わらわらは、1992年(平成4年)に埼玉県ふじみ野市に創業して以来「心と体の健康、人と地域の健康」をテーマにふじみ野・所沢の地域に根差して26年の総合スポーツジムです。フィットネスをはじめ、ホットヨガやスイミングだけでなく、キッズ向けに体育教室やチアダンスなど、わらわらオリジナルの要素を持った多くのサービスを提供しています。昨今は、ヘルスケア産業の進展から異業種の参入などもありますが、脅威ではなく機会と捉え、新規事業開発や事業再生のコンサルティングなどへ事業の幅を拡げており、2016/18年にはGPTW「働きがいのある会社」ベストカンパニーを受賞し、また「埼玉県における働きがいのある会社」3年連続選出しております。

企業として我々は、人や社会、地球環境への配慮という観点から倫理的な消費について学び始め、温暖化などの気候変動や貧困問題、人権問題という環境を知り、モノを使う側が主体的に自ら決め、行動していくという考えに至りました。「出来ることを、出来る範囲で、出来るところから、行動していく」ことが大切だと認識し、SDGsで言うところの12番「つかう責任」において、何を選択するのかを考えています。誰が?どこで?どうやって?作っているのか?なぜ安くモノが買えるのか?知らないから問題にすらならないことや、背景には、気候変動、人権侵害、貧困、児童労働、生物多様性の問題があるのにも関わらず。

本物を見る目を養い、大きい小さいではなく声を挙げ行動を起こしていきたい。これまでも寄付などでアプローチしてきましたが、消費も、寄付も、貯蓄も、投資も、お金を使っているという意味では同じで、本当に必要なものなのか、消費の在り方を考え、意志を持って投資をしていきたい。だからこそ、無駄な生産や消費に問題意識を持ち、フェアトレードや環境問題の解決に目を向けられ実践されている企業の製品の使用をはじめました。

 

私たちはメーカーではないので、SDGsの12番「つかう責任」から取り組みを開始しています。環境や人権、貧困問題、フェアトレードといったエシカルの観点から名刺をザンビアで採れる「バナナペーパー」を使用することで、アフリカの貧困層の村に雇用を生み、自立を支えることやユニフォームは、無駄な生産や消費というアパレル業界の矛盾やフェアトレード、環境問題の解決に目を向けられている「パタゴニア」社の製品を使用。わらわらで使用している用紙を国際認証ラベル「FSC認証の用紙」に変更。エシカルフェスタ2018では、大切な人のカラダの悩みを思い出してもらい、トレーナーが改善方法を伝え、トレーナーから教わったことを家族や友人へと伝える「ペイフォワード・トレーニング」で、恩送りの仕組みを作りました。また、障がい者が無農薬野菜や果物を作る農福連携にて、コールドプレスジュースの販売を開始。障がい者を支援でき、かつ健康を求める方々をサポートできる取り組みも実施。

このような取り組みを通じて社員がエシカルについて関心を持って頂くよう取り組んでいますが、まだまだ認識としては全体に拡がってはおらず、個々人でエシカルを推進するのは難しいと感じるところから、自分だけでやるのではなく会社全体の取り組みとして社員を巻き込みながら推進しているフェーズです。社員にエシカルコンシェルジュ講座を受講して頂いたり、社内で勉強会の開催を検討したりしています。

 

今後は、人間だけでなく、自然にも、動物にも優しいサスティナブルな社会に向けて、電力について再生可能エネルギーの使用を検討しています。また、エシカル逆行の銀行に預金しない、預金を引きあげる。化石燃料・原発関連企業からの投融資を引きあげ気候変動対策へ向けたダイベストメントを考えています。いずれも弊社の規模では社会的には小さい影
響かもしれませんが、企業としては大きな取り組みとなるため慎重に進めていこうと考えています。

会社名:株式会社わらわら
会社HP:https://www.waterwater.co.jp/