【ベトナム・ハノイ】世界最大の大気汚染都市、ハノイがすすめるエシカルという選択
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カテゴリ: 国内・海外視察レポート
数回にわたってお届けする海外視察レポート。今回は、千年の都として知られるベトナム・ハノイは、急速な都市化の陰で環境課題を抱えつつも、人と伝統に光を当てるサステナブルな動きが確かに広がっています。フェアトレードのショップ、若者の未来を支えるレストラン、地域に根ざしたクラフトブランドなど、旅の選択そのものが社会に良い循環を生むことを実感できる街歩きになりました。
前回のレポートはこちら
今回訪れたのはこちらの6ヶ所!
- Spot 1『CRAFT LINK』
- Spot 2『KOTO VAN MIEU』
- Spot 3『Kilomet 109』
- Spot 4『Dao’s Care』
- Spot 5『Pizza 4P’s』
- Spot 6『Maison Hanoi MAROU』
- 伝統と共に生きるハノイ、環境への挑戦はこれから
Spot 1『CRAFT LINK』

こちらは、ベトナム各地の少数民族や障がいのある方の手工芸品を扱うフェアトレードショップです。
こちらでは、生産者に適正な報酬を提供することで彼らの生活向上を支援し、伝統的な技術や文化の継承を進めています。また、取り扱う製品は天然素材やリサイクル素材が使われており、環境への負荷を最小限に抑えるなどの取り組みも行われています。
お土産として喜ばれるようなべトナムらしい民族衣装などのアイテムから、普段使いできるものまで販売されているので、ハノイに来た際は、ぜひ。旅の記憶が誰かの明日に結びつく一品に出会えます。
Website:https://craftlink.com.vn/


Spot 2『KOTO VAN MIEU』

こちらは青少年支援団体『KOTO』が運営するレストランです。海外からの観光客がほとんどで、スタッフは全員英語が話せます。
『KOTO』は、社会的に不利な立場にある若者たちに無償で職業訓練を提供する青少年団体で、16〜22歳の孤児やストリートチルドレンなど、経済的・教育的格差に直面する若者たちに、サービス、英語、パソコン操作、ライフスキルなどを2年間かけて教えています。
ヴィーガンメニューや、グルテンフリーなどの料理もあります。KOTOはレストラン事業を通じて持続可能な社会の構築を目指し、若者たちの未来を支援するとても素敵なレストランです。クリスマスシーズンに行ったので、入り口に大きなツリーが飾られていました。
Instagram:https://www.instagram.com/kotovanmieuhn/p/C9cbnZ3NYlx/?img_index=1


Spot 3『Kilomet 109』


次は、隠れ家的な雰囲気のある『Kilomet109』へ行ってきました。
ベトナムの山岳地帯に住む少数民族の職人さんと協力して、伝統的技術を現代のデザインに取り入れ、伝統文化と、地域コミュニティを守るファッションブランドです。
麻や綿などの自然素材を使用し、藍染めや植物染料などの天然染色することで、環境への負荷を最小限にすることを考えられています。大量生産ではなく、職人の手作業による少量生産を重視し、品質とデザインにこだわった製品を提供しています。
いつもとは少し違った空間で、自分だけの一点を見つけてみるのもいいかもしれません。
Website:https://www.kilomet109.com/
Spot 4『Dao’s Care』

こちらは『Dao’s Care』というマッサージスパです。
ハーバルマッサージを受けることができ、セラピストは、視覚障害者や少数民族の方など、社会的に弱い立場にある人たちを積極的に雇用されています。
セラピストに対しては、マッサージの研修だけでなく、英語や、料理の作り方など、ソーシャルスキルのトレーニングも提供していて、彼らの経済的自立と社会参加の支援を行っています。
これだけ聞いても素敵な取り組みだなと感じるのですが、他のスパと違う点がもう1つあります。それは、チップ制度を採用されていないことです。チップはセラピスト同士でのネガティブな競争を生み出す可能性があるため、採用していないようです。
実際にマッサージを受けてみたのですが、「目が見えていないの?」と感じるほどリラックスできました。スタッフさん同士の雰囲気もよく、見える人見えない人関係なく、できることは自分で行い、質を向上させるために伝えることは伝える。といった環境が整っていると感じました。
施術が終わった後、セラピストの評価をするための5段階評価アンケートの記入をお願いされました。私は、ほぼ全てに5をつけたのですが、1つの項目だけ4にしたんです。そうすると、その用紙を確認したマネージャーの方から、「何が理由で4にしたのか彼のために教えて欲しい」と言われました。そこまで気にする数字でもないのでは?と思っていましたが、お客様への満足と、スタッフの質向上やセラピスト自身の自信につなげるための徹底した態度に、これこそが三方よしなのかなと感じました。
独自評価をサービス向上に活かす文化が根づき、穏やかな接客と学びの姿勢に三方よしの精神を感じました。
Website:https://ja.daoscare.com/
Spot 5『Pizza 4P’s』

こちらは、「Make the World Smile for Peace」を掲げる日本人経営の人気レストラン。
「Delivering Wow, Sharing Happiness」というコンセプトに挑み続ける『Pizza 4P’s』は、これまでベトナムで生産されていなかったチーズを自社で生産したり、国内の有機栽培農家さんと契約して、フレッシュな野菜を使うなど、食材へのこだわりが素敵なお店です。
地球や人の笑顔を循環させてくれるこちらのお店はハノイだけでも10店舗ほどありますが、すごく人気店のため、事前に予約をオススメします。
ピザだけでなく、パスタや記念日プレートもあるので、特別な日のお祝いにも是非!
Website:https://pizza4ps.com/jp/

Spot 6『Maison Hanoi MAROU』


こちらは、チョコレート好きには堪らないチョコレートショップ『Maison Hanoi MAROU』です。
ダイレクトトレードで地元のいくつかのカカオ農家さんと取引をしています。創業者の2人は、地元の農家に持続可能で高品質なカカオを作り続けてほしいという思いから、適正価格で取引し、農家の収入を最大限にする方法を考えています。
アイスクリームやパン、クッキーなど盛り沢山で、パッケージも可愛いのでお土産にも最適です。また、店内の奥にはビーントゥバーチョコレートの小さな工房が併設されているため、店内に入った瞬間チョコレートの幸せな香りに包まれます。
Website:Maison Marou Maison Marou | The Finest Artisan Chocolate – A Taste of Vie…
伝統と共に生きるハノイ、環境への挑戦はこれから
ハノイを巡る中で、人や伝統工芸に焦点を当てたサステナブルな取り組みが多く見られました。特に、地域の文化や職人の技術を守る活動が盛んで、これは京都など日本の街で見られる動きと似ています。ただ、日本では「職人の技術を後世に伝える」ことを主な目的にしているのに対し、ハノイでは「社会的に弱い立場にある人々の雇用創出」に重きを置く傾向が強いと感じました。一方で、環境への配慮という面では、まだ課題が残ります。
ハノイでは市場や屋台で今も大量のプラスチック袋が無料で使われており、リサイクルの仕組みもまだ発展途上です。環境への取り組みは、ほとんどが計画段階というのが現状です。しかし、少しずつ環境に対する意識の変化は始まっています。カフェやショップでリフィルステーションが増え、環境に配慮したブランドも登場しています。
各国の意識改革はもちろん重要ですが、今のハノイの現状は、少し前までの日本の姿でもあります。持続可能な世界を作るために、今私たちに何ができるのか。国境を超えてできる何かがあるのではないか。常にその視点で向き合っていきたいと感じた旅になりました。