INTERVIEW

8thCAL株式会社

害虫といわれる虫にもいのちがあります。すべてのいのちの存在が尊重され、思いやりのある世界を創るために、新たな取り組みを進めている8thCAL株式会社をご紹介いたします。

8thCAL(読み:エシカル)株式会社は、安全・安心な環境を創るためのコンサルテーションを目的とし、2018年に設立。

人と生態系、そして地球環境に配慮をした、都市衛生環境の社会実装に向け、「啓蒙」・「教育」・「予防」というステップを提唱し、環境コンサルテーション事業を行っています。

~ 「駆除」から「予防」へ ~

8thCALは1960年創業の「シェル商事株式会社」の姉妹企業です。
シェル商事は、3000㎡以上の特定建築物に適用されている「建築物衛生法」に則った衛生管理業務をメインと
し、人々の衛生的で快適な生活環境を守るために、衛生害虫の生息点検と防除、飲料水の水質検査、空気環境測定などを行っております。

現在、害虫・害獣が発生している現場では、殺虫剤や殺鼠剤を使用した「駆除」が一般的です。しかしながら、人間の都合で害虫獣を誘引し、繁殖しやすい環境をつくっておきながら、殺虫剤を多用し、害虫獣の駆除を繰り返していることにより、「薬剤抵抗性生物の増強」「地球環境汚染」「化石資源枯渇」を、意図とせずに推進してしまっているのではないだろうか、という疑念が生まれました。

高度成長期から現在へと時代が移り変わる中、都市の衛生環境の守り方を今一度見つめ直したとき、殺虫剤の使用量をできる限り低減し、害虫獣と人間の活動エリアを「棲み分け」ながら、地球上という広義の意味では「共存」していくことが、持続可能な地球環境にとって最善なのではないかと考えました。

8thCALでは、人間以外の生き物の生態系での役割に気付いてもらうための「啓蒙」、棲み分け方を知ってもらうための「教育」、そして、害虫獣の侵入を「予防」するアプローチと、シェル商事とのシナジーを発揮し、すべての生物と地球にやさしい持続可能な未来の都市環境を創造していくことを目指しています。

~ 8thCALが考える、都市環境衛生へのアプローチ ~

8thCALでは、建物や都市の設計段階から、害虫獣が侵入しづらいデザインや、生息や繁殖しにくい設計にすることで、「都市空間での人と害虫獣との棲み分け」を実現し、都市の公衆衛生に寄与する新しい取り組みを始めました。

例えば飲食店を対象にしたコンサルテーションサービス。

飲食業の性質上、食品残渣・油汚れ・汚水などが店内に溜まりやすく、その結果害虫を誘引してしまったり、繁殖しやすい環境になってしまったりすることがあります。繁殖してしまった害虫は、自然にいなくなるというケースは稀で、ほとんどが殺虫剤で駆除しますが、店内の衛生環境が変わらない限り、害虫は繰り返し繁殖し、その度に殺虫剤を多用した駆除が繰り返されているのが現状です。

8thCALでは、このような飲食店や食品を扱う施設の環境コンサルテーションに特化し、店舗の衛生診断を無料で実施し、問題がある場合は改善方法をご提案。細菌やノロウイルスをチェックするなど、適切な店舗衛生管理ができているかをオーナー様に代わってチェックし、ご報告することができます。

また、2021年6月から全ての食品関連事業者に「HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた衛生管理」が義務付けられたことから、煩雑な計画設計をサポートする「衛生管理計画導入支援サービス」もスタートさせました。

この取り組みによって、【飲食店様の衛生意識を上げる→店舗のきれい・清潔を維持できる→害虫が発生・繁殖しにくい店舗環境になる→飲食店の集客に繋がるPRができる】といったサイクルを生み出し、環境負荷が少ない店舗運営と、集客のためのPRの一助を担いたいと考えています。

1960年の創業以来、公衆衛生に携わってきた私たちだからこそ持っている視点で、すべてのいのちの存在が尊重される、思いやりの世界を創造していきたいと思います。

会社名:8thCAL株式会社
代表note:https://www.facebook.com/minako.o375/
企業HP:https://8thcal.design/