自分の身近なところで、サステナブルやエシカルな選択肢がどんどん増えてきたと思いませんか?そんな選択肢を見つける楽しさ、実際に選択してみた自分の気持ちを感じてみるのはいかがでしょうか。天野さんのレポートをご紹介いたします。

>”サステイナブル”・”エシカル”の入り口

”エシカル”、”環境”、”サステイナブル”、これらの単語を私が初めて意識したのは2016年。17歳の時でした。

英国でアメリカンインターナショナルスクールに通って3年目。理科の選択授業でEnvironmental Scienceを、社会の選択でGeographyを選択し、環境科学、社会学を学びました。現在の環境では、社会では、こんな問題が起きているのかと真剣に学問に向き合うようになり、授業外でも記事を読んだり、学校ではボランティア団体に所属し、ルーマニアで孤児院にいる子供たちを年に数回訪れ支援したりしていました。結果的にそのままロンドンの大学に進学しGeography(社会学)を選択。現在は日本に帰国し、大学院でサステイナビリティ学を専攻し、サステイナビリティ教育について研究しています。

昨年秋より一学期間休学し、韓国にある国連事務局、United Nation Office for Sustainable Development(UNOSD)にてインターンをしていました。また、社会問題にも関心があり、NPO・アパレル、CLOUDYにてインターン生として活動しています。

↑ CLOUDYにてインターン生主体のイベント、”I’M Not Perfect”で店頭に立ち、説明中。

>日常の中のサステイナブル

私はサステイナビリティ、エシカルにおいて大切なのは、それらに興味を持った理由や、勉強してきた年数ではなく、日常の中で行う、選ぶ事が出来るサステイナブルな、エシカルな選択である思います。

イギリス、日本、韓国で暮らして、選択肢の違いを沢山感じました。私は高校生の時から菜食主義者になり、食生活が変化しました。英国ではどのレストランに行っても、Vegetarian、Veganと記載されたメニューがあり、どんな宗教、文化、考え方の人にも優しく、菜食主義である事が難しいと感じた事は一度もありませんでした。スーパーなどでも同様で、菜食主義者用の代替品が当たり前にあります。また、周りの人や友人の理解もあり、菜食である理由を聞かれた事も、批難を受けた事もありません。日本でもVegan専門のお店が出来、スーパーなどでも大豆肉などの製品が増えていたものの、成分表をよく見ると調味料や味付けに動物性のものが使われていたり、一般的なレストランへ行くと菜食主義が食べられる選択肢がなかったり、その為お店選びの際友人達に気を使わせているのを見ると、まだまだ生き辛い社会だなと痛感しています。韓国での生活は、元の食文化も日本よりも菜食主義には難しいものでした。レストランで菜食主義の選択肢がないのはもちろんのこと、コンビニのおにぎり一つをとっても動物性タンパク質ではない選択肢は一つもないのです。食べられるものがないと毎日悩んだのを覚えています。また、韓国には菜食の考えが浸透しておらず、友人などに理解してもらうのが日本よりも大変でした。

一方で、エコやエシカルに特化していないお店やドラッグストアではバッグやコスメなど、ファッショナブルなものでVeganと記載されたものが沢山ありました。若い消費者達が、意識せずにとも行動出来る選択肢としては、素敵だなと思いました。
各国、特色、進度の違いはあるものの、年々エシカルでサステイナブルな選択肢が増えているなと感じ、さらなる広がりを期待しています。

↑ 韓国のドラッグストア、Olive Youngで売られていたVeganコスメの一部。

↑韓国のコンビニで売られているおにぎり達。こんなにあっても植物性だけで作られているものは一つもないのです。

>”サステイナブル”・”エシカル”な選択肢

以上、自分の経験を踏まえ、”サステイナブル”・”エシカル”な考え、選択肢について簡単に振り返らさせて頂きました。日本の学問では”サステイナブル”・”エシカル”な学問が学ぶ事が出来ないと、英国で大学に進学しましたが、日本でも大学によっては様々な学部が出来、社会問題や環境問題を学ぶ事ができるようになっています。

また、自分は昨年”エシカルコンシェルジュ”と”Green Innovation Academy”という2つの団体にそれぞれ所属し、奨学生としてサステイナブルやエシカルなどについて講義やディスカッションの機会を得て、より深く学ぶ事が出来ました。CLOUDY、UNOSDのインターンシップも含め、日常内だけではなく、最近は学びや経験の”サステイナブル”・”エシカル”な選択肢が沢山あります。一人でも多くの方がその選択肢に気が付ける、選択できる世の中になるように、自分も貢献できたらと思っています。

↑UNOSD主催のフォーラムにて

東京大学大学院修士2年 天野真衣
instagram: https://www.instagram.com/maiamano_/