INTERVIEW

第五回目 株式会社山櫻

今月は紙製品事業を中心に展開されている創業90年の山櫻さんをご紹介します。バナナペーパーとの出会い、東北コットンペーパーやグリーン電力紙のこと、スウェーデン語で「豊かな森」という意味をもつ新規ブランド紙製ハンガーのブランド「rik skog」のお話など様々なエシカルなお取り組みのお話を伺いしました。

はじめまして!株式会社山櫻です。私たちは企業ドメインに『出逢ふをカタチに!』という文言を掲げ、名刺や封筒・賞状など紙製品の製造・販売やそれらの関連サービスの提供をしています。事業活動を通して人と人、人と企業、企業と企業の出会いをお手伝いする会社です。お陰様で、来年創業90年を迎えます。皆さんがお使いになっている紙製品も私たちの製品かもしれません。お使いの製品の箱に「山櫻」の名前が記載されているか、確認してみてください。
近年、私たちはメーカーとしての責任を果たすために、エシカル製品の普及活動に力を入れています。私たちが取り扱う紙製品は大量の森林・水資源を消費して生産しています。そのため森林・水資源の持続的な利用を可能にする責任が私たちにはあると考え、エシカル製品の普及に取り組んでいます。具体的には再生紙やFSC認証紙など環境に配慮されたエシカル製品を企画・製造・販売しています。また環境問題以外にも、世界には貧困や教育など様々な社会問題が存在することを認識し、これらの問題を解決するためのエシカル製品の普及にも取り組んでいます。

この取り組みを始めるきっかけとなったのは9年前のバナナペーパーとの出会いです。バナナペーパーはアフリカ・ザンビアの果実を採取後、捨てられるだけのオーガニックバナナの茎を原材料に使用しています。この紙は環境を守るとともに、アフリカの人々の雇用を生むフェアトレードペーパーです。バナナペーパーと出会い、そのストーリーや背後にある現地の課題を知り、私たちもバナナペーパーの普及を通して課題の解決に取り組みたいと考えて、バナナペーパーの協議会へ加入し、取り扱いを始めました。

バナナペーパーとの出会いは私たちのマインドを大きく変えました。従来から環境配慮製品などのエシカル製品は取り扱っていましたが、自分たちの事業活動を通じて環境・社会課題を本気で解決しようと思うようになりました。この想いが発展し、東日本大震災の復興を支援する東北コットンペーパーや再生可能エネルギーで生産されたグリーン電力紙など、様々なエシカル製品の企画・製造・販売を始めました。これらの活動が評価されて2018年に環境省主催のグットライフアワードで「サステナブル・ビジネス賞」を受賞しました。また2019年にはエシカルな素材を使った製品を提案するセカンドブランド「rik skog(リーク スクーグ)」を立ち上げました。このブランドでは紙製ハンガーなどを取り扱っています。このようにバナナペーパーとの出会いをきっかけにエシカル製品の普及活動を強く推し進めるようになりました。

現在、エシカル製品は確実に市場に普及し始めています。従来はエシカル製品を提案すると、その理念には共感されるのですが、通常製品と比べてコストが増加するため採用が見送られるケースが少なくありませんでした。しかし最近ではコストが増加してもエシカル製品を採用するユーザーが増えています。この変化はSDGsの浸透などにより、社会の課題を主体的に解決したいと考える人や企業が増えているためと推察しています。今後、さらにエシカル製品が普及していくと思われますし、同時に地球環境や社会問題に対する人々の考え方が変わっていくことを期待しています。
この取り組みを始めた結果、社員のエシカルに対する意識が高まりました。マイボトルやエコバックの活用など自分たちで実行できるエシカルな行動が増えています。エシカルについて学習する「エシカル道場」という朝会が社員の発案で開催されました。また入社した社員の中にはエシカル製品の普及に取り組みたいので志望したという人が一定数います。
最期に今後の私たちの目標をお伝えします。私たちは「2025年までに規格品の95%をエシカル製品にする」という目標に掲げて、行動をしています。現在は達成率が半分も満たしていないので困難な道のりですが、社員一丸となって必ず達成したいと考えています。この目標を達成することで、今よりも良い社会を実現することに寄与できると信じています。是非、私たちの挑戦を温かい目で見守ってください。またエシカルな紙製品を使いたいとお考えになりましたら、お気軽にお声がけください。最後までご一読ありがとうございました。

会社名:株式会社山櫻
会社HP:https://www.yamazakura.co.jp/