INTERVIEW

井関産業株式会社

自分達は何ができるだろうかと考え、チャレンジを積み重ねている井関産業株式会社さんをご紹介いたします!

我が社のエシカルな活動を二つお伝えします。

自社のサステナビリティへの取り組みだけでなく、広く知られていないが、素晴らしい取り組みがある。スケールの大小問わず、それらの取り組みを発信したい、そういう思いでスタートした、わが社のオウンドメディア「SDGs SQUARE」。2020年2月、日本で新型コロナウィルスが広がり始めたころに、私のサステナビリティの話に共感した一人の女性社員が我が社に入社。その女性社員が取材と編集、発信を一人で行っている細やかな取り組みです。

あと数年で50周年を迎える我が社は、そもそもサステナビリティを目的としてスタートした会社ではなく、SDGsを企業経営に実装しようとしても、構造的に困難なところもあります。発信しようにも自ずと限界があります。そこで、我が社に止まらず、様々な分野でサステナビリティに取り組んでいる企業、個人を訪ね取材し、その方々の活動を対外的に発信し、一人でも多くの方々に知っていただこうとしています。我が社は営業を主体とした事業会社であり、収益を何も生まない活動への疑問視も少なからずありましたが、今後世界が向かおうとしている社会にとって、何が必要な情報なのか、そしてその情報に触れることによって、サステナビリティに取り組むヒントやきっかけとなる、そこに価値を置いています。

さらに取材先と断続的にコミュニケーションをとることで、バージョンアップされた活動情報に触れ、また相互の連携をとることで、小さくても確実なイノベーションが起こることを期待しています。これまで、取材先と共同でイベントを行ったり、また取材先が催すイベントに参加するなど、関係性を深めています。このメディアを通した我が社へのアプローチがあるなど、そういう効果も表れています。これからもコツコツ進めてまいります。

もう一つは、千葉県の教育政策、「教育CSR(企業の社会的責任のうち、教育分野に対する貢献活動)」の取り組みです。我が社は、事業構造上、本社の所在地、千葉県あるいは浦安市といった、地域社会とのご縁がそれほどなく、「地域社会への貢献や関わりがもっと必要なのではないか」という意見もあり、その方法を探っていた中で、この政策に出会いました。まずは、ちば家庭・学校・地域応援企業等登録制度に申請し、県の審査を経て登録されます。その制度の中で、「千葉県教育委員会と企業の連携事業」にエントリー、学校教育への貢献活動に取り組んでいます。各学校種(小・中・高・特別支援)の校長会に「出前事業の実践モデルプラン」を提案しました。出前事業の内容は、もちろん「SDGsを子供達に伝えることです。無事その提案が採択され、各学校に出向き、SDGsの授業を行っています。
教育委員会も、学校長会も、企業が授業を行うことに、かなり期待を寄せています。

出前授業の先生は、もちろん我が社の社員です。我が社では、2018年から定期的にSDGsに関する勉強会を定期的に行っています。我が社の事業推進部の社員が、先生に相応しくあるため、さらに学習し理解を深め、常に関連情報をアップデートしています。また、営業部門の社員も協力し、教壇に立っています。

学校によってSDGsに関する教育は地域差もあり、その状況に応じて授業の進め方を変えていきます。また、特別支援学校の場合もはさらに工夫が必要になります。また、生徒の皆さんが実感として受けとめられるようにしなければなりません。授業内容は、ただ、SDGsに関する知識を教えるだけでなく、実際に手を動かして体感で伝えるワークショップを行います。我が社がブランド展開する商品で、再生ペットボトルの柔軟剤がありますが、そのボトルを自分たちでデザインしてもらいます。また、それぞれの家庭で、今日学んだことを話してもらい、できるだけ長く、繰り返して使うことを促します。

生徒一人ひとり個性があり、デザインも多様です。お互いの個性を認め合うという側面もあります。授業の材料として使っているものが再生ペットボトルであるとはいえ、決して社会で語られているプラスチック問題を解決することにはなりませんが、リサイクル、そしてできる限りモノを大切に長く使うことを意識させることが必要と感じています。これまで小学校11校、特別支援学校1校の30クラス(生徒数876人)で行いました。今後も、地域社会への貢献、子供達がサステナブルな社会を担う人物へ成長すること期待し取り組んでまいります。

会社名:井関産業株式会社
会社HP:http://www.isekigroup.co.jp
オウンドメディア「SDGs SQUARE」:https://www.isekigroup.co.jp/home/sdgssquare/

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