INTERVIEW

株式会社ワントゥーテン

ご存知の通り、エシカルはとても幅広いテーマで、伝統工芸や地産地消なども含まれます。「共感」という視点を大切に、様々な取り組みを行っている株式会社ワントゥーテンさんをご紹介いたします。

私たち、株式会社ワントゥーテンは「近未来を実現するクリエイティブカンパニー」と名乗っています。クリエイティブとテクノロジーの力で、社会課題に向き合い、誰もが笑顔になる近未来を創り出すことを目指している会社です。

例えば、クリエイティブを通して日本の伝統文化を見直す「JAPANESQUE PROJECT(ジャパネスクプロジェクト)」や、VRセンサーなどのデジタルテクノロジーを使ってパラスポーツを体験できる「CYBER SPORTS」など。社会課題の本質をいかに人々のなかに届けるため、独自の事業を作り出してきました。

『ENU』は、社会課題の解決に取り組む方々と、彼らを応援したい人々をつなぐデジタル・プラットフォームです。プロセス・エコノミー(完成品だけではなく、生み出す過程を発信し収益を得ること)も意識して、双方が密にコミュニケーションを取れる機能を多数搭載。「どんな活動をしているのか」「どんな想いを持っているのか」など、活動の背景にあるストーリーまでを共有しながら、人々とつながっていく仕組みです。

「COVID-19」がやってきた2019年、次々と閉鎖されていく施設や中止になるイベントを前に「活動を伝える場所がない」「人に出会えない」と悲鳴をあげていることを知り、私たちが持つデジタルの力を使って何かできないかと生み出したのが『ENU』です。コロナ禍であっても、オンラインならつながれるのでは–––。そんな思いから開発を急ぎ、オンライン・プラットフォームとして誕生しました。現在、伝統工芸やものづくり、地方創生、地産地消、場づくりなど、幅広い活動で「エシカルな社会」を目指している方々がENUを活用してくださっています。

代表的な機能は、「サポートプラン(月額課金)」。「プロジェクトオーナー」と呼ばれる活動者が「こんな活動をしています!」「こんな世界を目指しています!」と発信し、そこに共感した支援者が月額でサポートする仕組みです。定期的な支援が持続可能な活動につながり、よりエシカルな世界につながっていくと信じ、この機能に力を入れています。

エシカルな活動をされている方にとっては、活動のPRや活動資金、なによりも自分の活動を支援してくれる方々とのやりとりが力になっていきます。また、支援者側も自分が共感した活動を継続的に応援することができます。

そのほか、プロジェクトオーナーがライブ配信を行なって、支援者と一緒に商品作りをしたり、交流を深めていく機能も。現在は、西陣織の伝統工芸士の方が開発した「ペットボトル再生繊維」で、歌舞伎俳優・市川團十郎氏プロデュースのスマホケースを製作中。『ENU』というプラットフォームだからこそ出会えたおふたりのコラボレーションを、支援者といっしょに作っているところです。また、愛媛県宇和島市にある蒋渕(こもぶち)という場所を盛り上げるために活動している企業組合こもねっとさんと「地域活性化プロジェクト」を立ち上げ、発信のお手伝いもしています。

『ENU』に登録されているのは、地球や地域、未来のために地道な活動をコツコツとされている方々ばかりです。そして、お話を伺いながら、みなさんが見据えている未来は同じだと感じています。おひとりずつの力は小さくても、同じ未来に向かって歩む方々がつながったら、きっと大きな変化になる。そんな熱いうねりの生まれる場所に、『ENU』がなっていけたらと思っています。

株式会社ワントゥーテン https://www.1-10.com/
ENU https://enu.jp/

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